私はそんなに「お祭り男」ではない。


令和元年・7月

日田祇園祭は晴天の中幕を開けた。

最初に断っておくけど、私はこんな場でお祭りの事をどーこー言える程「お祭り男」ではない。


話はさかのぼり、まだ豆田町に宮川写真館があった頃。父は上町に参加していて、私が小さい頃から中学生に掛けてまで、母に連れられ兄弟三人父のハッピ姿を見に行ったりしていた。

そう。退屈この上なかった。

*今年撮った写真が隈祇園で、回想シーンと合いませんがご了承ください。

兄は高校から日田に住んでいた2年間ほど参加していたが、私はまるきり興味なし。

私が初めて日田祇園をしっかり見物したのは2014年、日田に帰ってくる決意を胸に、県外で準備を始めている頃だった。

それから今年を迎えるまで、ユネスコ文化遺産に登録されてもなお、私の心情は「どう写真に収めようか?どうすれば迫力ある描写になるのか?」試行錯誤するばかりで「お祭り男」たちの熱い想いなど知る由もなかった。



そしてこの2019年はとある撮影依頼を受け、一人の「祭り男」を追いかけ、サプライズで撮影をするという内容であった。

気が付けばファインダーを覗く自分の目は、あの頃とは全く別物で。

というか頭ん中が別物で。

「お祭り男」の姿をファインダー越しに必死で追いかけていた。


あの頃と違う事といえば、確かに写真の腕も微々たるながらに進歩したであろう。そして日田に戻ってきたこの3年間でお近付きになれた方々の人数も違うであろう。


でもそんな理屈ではなく。根本的にファインダー越しに「追うもの」が違ってきたのかなと。

この感触を胸に、来年も撮り続けよう。

あぁ、愛しの日田祇園。

34年の「非・祭り男」を取り返そう。

中村写真事務所「PIC.nic」

自身のポートフォリオ。 仕事のこと。 写真のこと。 生活のこと。 地元のこと。 日田でのこと。 旅先でのこと。

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